下田修平のブログ (ほぼ休眠中)

選挙立候補時の経験を書いてみました、今後無所属でどこかに立候補される方の参考になれば幸いです。今は普通に勤め人です。

町長選の費用

私が町長選に出る前も出た後も思うことは、「民主主義とは、選挙にもっとみんな気軽に立候補できる社会」「この前選挙出馬したけど落ちちゃったよアハハ、くらいの会話がそこここで聞こえる社会であってほしい」ということ。軽井沢の高校生との討論会でも、将来もし行政や社会に不満を持つことがあれば、どんどん選挙に立候補してほしいと伝えました。

一方で、選挙とはそれなりにお金もかかるという側面も伝えなければ公平では無い、とも思いますし、もっと言うと「頑張ればそんなにお金はかからない」とも思います。以下に、私が23年1月に軽井沢町長選に立候補した際の費用を記します。

*選挙の種類によってかかる費用は当然異なります。以下は町長・村長選の話です

*前提として、軽井沢町の有権者数は約1.8万人、選挙期間は5日 

1. 供託金: 500,000円

2. ポスターのデザイン・印刷: 185,535円 (149枚)

3. ビラのデザイン・印刷: 42,515円 (5000枚)

4. 選挙カーのレンタル: 85,800円 (10日間)

5. 選挙カーの看板作成: 301,400円

6. 立候補記者会見会場: 100,000円(4時間)

7. ポスター貼り代行: 160,622円 (149箇所を告示当日)

8. ビラを新聞に折込: 29,040円 (4000枚)

9. ポスター・ビラ用写真撮影: 59,400円

合計:1,464,312円

このうち、有効投票数の1/10を獲得できれば、1は返還、2〜4は自治体負担となります。私はそれに及ばず自腹。特に2〜4の公費負担という部分は、2020年秋から始まった制度なので、統一地方選としては今年4月が初めての適用となります。また、首長選ではなく議員選ならば、没収・公費負担ラインは有効投票数÷議席定数÷10となります。当然、政党の公認や推薦を受ければ、これらの費用も全額或いは一部を政党から出してもらえるでしょう。私のように完全無所属の場合は、自己負担です。但し、選挙期間中に個人から寄付をいただくことは可能です。私の場合は、何人からという部分は伏せますが、合計3万円の寄付をいただいております。

5. 選挙カー看板作成に関しては、ご自身で作る方もいると聞きました。一応サイズが決まっていますので、具体的には地元の警察署か選挙管理委員会に訊き、それに基づいて自分で作成というのも良いでしょう。

9. 写真撮影も、プロに頼らず、カメラ撮影が趣味の友人などに頼るという方法もあるかもしれません。

6. 記者会見会場費用は、完全に見栄を張りすぎてしまいました。浜田参院議員に「役所や公民館でやればタダ同然ですけど」と言われた時には後の祭り。

7.ポスター貼りは、後援会やボランティア組織に貼ってもらうのがむしろ普通らしいです。私は地盤も所属政党も無いため、バイク便業者に頼りました。軽井沢町は人口2万人程度なので149箇所で済みますが、東京や埼玉等の市区になったら何千ヶ所という規模になるはずですし、費用も50万〜100万円になりえます。

一方、私は公選ハガキは使いませんでした。これも供託没収ラインを上回れば公費負担となりますが、そもそも町民の個別の住所を知らなかったので、送りようがなかったです。 というわけで、

①供託金没収ラインを上回る自信がある

②選挙カー看板作成やポスター貼りを手伝ってくれる仲間がいる

のならば、10万円程度で出馬できます。今からでも春の統一選は十分間に合うと思いますので、志有る方の出馬をお祈り申し上げます。 なお、私は事務手続きは全て自分でやりましたので、もし完全無所属で「そもそもどうやって選挙出るんですか?」という質問有る方は、遠慮なくお訊きください。「どうやったら当選できますか?」には残念ながらお答えできません。